『村上ラヂオ』(むらかみラヂオ)は、村上春樹文、大橋歩画のエッセイ集。
概要
2001年6月8日、マガジンハウスより刊行された。『anan』(2000年3月17日号 - 2001年3月3日号)に1年間連載されたコラムを加筆修正してまとめた「村上ラヂオ」シリーズの1作目。「遠くの知らない街で」(2000年11月17日号)と「連載って大変なんです」(2001年1月26日号)の2本は単行本未収録。銅版画の挿絵は大橋歩。装丁は葛西薫。単行本化にあたり挿絵を倍にして発行。2003年7月1日、新潮文庫として文庫化された。
タイトルの「村上ラヂオ」は、1996年6月4日に開設された「村上朝日堂ホームページ」が初出。1997年1月24日、「村上の近況」というコーナーが「村上ラヂオ」という名前に新しく変わり、同ウェブサイトの「村上ラヂオ」はそれから1999年11月19日の第45回まで続いた。
翻訳
上記翻訳版はいずれも大橋歩の絵が用いられている。
内容
- 1970年頃、ウーマンリブ運動をしていた人たちが、女性の解放を主張してブラジャーを焼いた。ドクトル・ジバゴが運命の暗い回廊をたどらなくてはならなかったように、ブラジャーは思いもかけぬ悲運にみまわれることになった。
- スヴィアトスラフ・リヒテルがイタリアでライブ録音した、ドビュッシーの『版画』のレコードを高校生のときよく聴いていた。何度も何度も何度も繰り返し聴いて、隅々まで記憶した。
- ドーナッツの穴はいつ誰が発明したかご存じですか? 知らないでしょう。僕は知っています。
- 災難は、まるで小田原厚木道路の覆面パトカーのように、どこかでこっそりとあなたを待ち受けている。
- 恋をするのに最良の年頃は16歳から21歳くらいではないだろうか。
- かなりの確信を持って思うんだけど、世の中で何がいちばんひとを深く損なうかというと、それは見当違いな褒め方をされることだ。
脚注
注釈
出典
関連項目
- おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2
- サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3
- 大橋歩
- 夢のサーフシティー




