アイテール(古希: Αἰθήρ, Aithēr 英: Aether)とは、ギリシア神話に登場する原初神で、天空神である。日本語では長母音を省略してアイテルとも表記する。
概説
天空の上方にあるとされた、澄み渡った輝く大気の神格化である。ヘーシオドスによれば、エレボス(幽冥)とニュクス(夜)の息子でヘーメラー(昼光)の兄弟である。天空神であることからウーラノスと混同されることがあるが、神々の王権が成立する以前の原初の神である。
母ニュクスと娘ヘーメラーが、夜と昼の対であるということで表裏一体であるように、息子アイテールと父エレボスも、上天の光明と地下の暗黒という点で表裏一体をなす。
系図
脚注
参考書籍
- ヘシオドス『神統記』廣川洋一訳、岩波文庫(1984年)
- 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』、岩波書店(1960年)
関連項目
- カオス
- エレボス
- エロース
- エーテル (哲学)




